ハギレの絢#30~初登校~
side 仁美
翌朝、私は白いブラウスにチャコールグレーのスーツに身を包み、鏡の前に立っていた。
襟元にはフリルが大きなウェーブを描いていて、お気に入りの一枚だった。
これから派手すぎず、かといって真面目すぎず、ちょうどいいに違いない。
化粧もナチュラルに。髪も内巻きにくるんと巻いて、甘めのブラウスとバランスがいい。
「よし!行きますか!」
私は鏡の中で小さくガッツポーズを作って気合いを入れ、部屋を後にした。
私は将来小説家になりたい。投稿をして担当はついたけれど、まだデビューには至っていない。
だから当然、別の手段でお金を稼がなければいけないのだ。
でも、できれば文学に関係のある仕事をしたいと思っていた矢先、とある私立高校で産休に入られる古文の先生の代わりを募集していると聞き、1も2もなく応募した。そうしたら運良く採用されてしまった。
産休と育休の間、最長2年と言われてはいるが、それでもありがたかった。
電車に乗り、久々の通勤時間帯の人の多さにぐったりしながらもなんとか高校の最寄り駅についた。
事務員室で受け付けをして、校長室へと案内される。周りにいる男子生徒の興味深げな遠慮のない視線に恥ずかしくなりながら、それでも堂々としていようと、胸をはる。
事務員さんが重厚感のある木製のドアをノックして、中から温和そうな男性の声で「どうぞ。」と声がした。
「今日から赴任されました、水城先生をお連れしました。」
事務の人がそう言ってドアを開けると私に部屋の中へ入るように促した。
そして私が部屋にはいると、お辞儀をして部屋に入らずドアをしめた。
「お待ちしておりましたよ。どうぞこちらへ。」
校長は立ち上がり、校長がいた執務机をまわりながら、その前にある応接セットに手を向けて私に座るように勧めた。
わたしは当然そこに座る。
ソファの座面はやわらかくて思いの外お尻が深く沈み込み、慌ててタイトスカートの裾をおさえた。目の前のソファに校長が座ったので、見えやしなかったか内心ヒヤッとした。
「校長の福永です。いや、貴女のような若くて美しい方をお迎えできてうれしいです。我が校が気に入られましたら、是非ともずっとこちらで教鞭をふるっていただきたい。」
そう言って腰を浮かし握手を求めてきたので、私も同じ様に腰を浮かせ握手を返す。
そして再びソファに座ると、先程よりもスカートが上がってしまった。さり気なく直そうとするけど、なんだかモジモジしているみたいで恥ずかしい。
そもそも"若くて美しい"は勉強とは関係ないんじゃ?あぁ、お世辞ですよね。生まれてからこの方、美しいなんて言われたことないもの。
その後も校長ととりとめのない話をした。緊張を解してくれているのだ。そう気がついて、心の中で校長に頭を下げた。
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